25日、フランス・リヨンで開催されたクープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー(パティスリー・ワールドカップ)で、日本代表チームが見事に2大会連続優勝を果たしました。この大会は1989年から2年に1度開催されており、世界トップレベルのパティシエが技術を競う格式高いコンペティションです。今年は18か国が決勝に進出し、それぞれチョコレート、シュガーアート、氷細工の専門家3人1組のチームで競い合いました。
日本代表チームは、チョコレート担当の籏 雅典さん、シュガーアート担当の的場 勇志さん、氷細工担当の宮﨑 龍さんの3名で構成され、それぞれが高度な技術を駆使して審査員を魅了しました。今年のテーマは「自国の文化を表現すること」。各チームは9時間の制限時間内に、フルーツピューレを使った冷製デザート、レストラン向けの一皿デザート、26種類のショコラを使ったフィンガーフード、そして3つのアート作品(チョコレート、シュガーアート、氷細工)を制作するという過酷な課題に挑みました。
日本チームは、繊細な技術と独自のアイデアを駆使し、審査員を圧倒する作品を披露しました。冷製デザートは、日本の伝統的な独楽をモチーフに、アプリコットと日本柑橘「ゆず」の香りを活かした一品を制作。レストランデザートには、日本の伝統模様「麻の葉」を取り入れ、梨とレモンの爽やかさを引き立てるグラニータを主役に、チョコレートとの調和を楽しめる一皿を仕上げました。そしてショコラ・フィンガーフードでは、日本の伝統菓子「最中」をモチーフに、米を使った皮の中に、清見オレンジと木頭ゆずのマーマレード、ガナッシュを包み込んだ作品を披露。
さらに、アート作品では日本文化を象徴する造形美を表現。チョコレート作品では、日本の伝統芸能「歌舞伎」をテーマにしたダイナミックなキャラクターを作成。シュガーアートでは、赤と白の飴細工で彩られた日本の提灯を制作。そして氷細工作品は、繊細な彫刻技術による氷の造形美が際立ちました。
審査員長を務めたフランスの著名パティシエピエール・エルメ氏は、「特にチョコレート作品の完成度が際立っていた。日本チームの強さ、勝利への強い意志を感じた」とコメントしました。結果として、日本が優勝、フランスが準優勝、マレーシアが3位という順位に。フランスチームは、青と金色の翼を広げた雄鶏(フランスの象徴)を氷細工に施した作品を披露し、マレーシアチームは大会史上初の銅メダル獲得という快挙を達成しました。
籏 雅典さんは「この大会のために全てを捧げてきた。本当に最高の瞬間だ」と涙を見せ、的場 勇志さんは「この結果を誇りに思うと同時に、日本のパティスリー文化がさらに広まることを願っている」とコメントしました。日本の優勝は、世界のパティスリー業界に大きな影響を与えました。フランスをはじめとする各国のチームも日本の技術力を認め、「日本はもはや洋菓子の分野でも世界のトップ」との声が上がっています。
今大会の結果に海外から、特にフランスの方々からたくさんのコメントが寄せられていました。フランスの作品の方が良いといった意見も多々ありましたが、それでも日本に対して祝福のコメントを寄せてくださる方もおり、その言い回しが実にフランスらしいと思えるコメントもありました。寄せられたコメントの一部をご紹介しますのでご覧ください。
海外の反応
👨🏻💼 日本にふさわしい、彼らがやり切ったんだ。
🙍🏻♀️ フランスとの試合はすごかったわ。日本は壮大なことをやってのけたわね。
👨🏽🦱 不満なら日本に行けよ。フランスはお前に全てを与えたんだぞ。
👨🏻🎨 この雄鶏は細部まで素晴らしいけど、日本のも見事だね。
👨🏻💼 フランスの菓子作りの方が技術的で職人技だよ。日本は派手さと材料の豊富さで勝負してきたけど、技術的にはそれほどじゃない。でも、それでも彼らを称賛したいね。
🙍🏻♂️ 柔道の五輪決勝での雪辱を果たしたな、日本。
👱🏻♂️ 両国とも信じられないほどのテクニックを見せてくれた。普通じゃ考えられないレベルだよ。
👨🏻🎨 日本の作品は情報が多すぎて雑然としている気がする。フランスは本質を突いていたね。でも両者ともおめでとう。
👱🏻♂️ これは料理なの?それとも芸術作品なの?美しすぎて食べる気にもならないよ。
👨🏻🦱 なぜ雄鶏がフランスの歴史を表現できるんだ?😹😹😹 見た目は綺麗だけど歴史性は空っぽだ。日本のは100%歴史が詰まっている。
👩🏻🍳 日本のお菓子って何があるの?フランスを超えるなんて驚異的よね。フランスの菓子作りは本当に素晴らしいもの。
🧑🏻🎨 個人的にはフランスの方が日本のより優雅で気品があって技術的だと思うけど、審査員の判断を尊重します。
👩🏻🎨 日本の作品は素晴らしい。タイトルを守る資格があると思うわ。
👱🏻♂️ 毎年日本に次ぐ2位になってしまうなんて…。
👨🏻🍳 両方の装飾が素晴らしくて、間違いなく表彰台の上位2つを占めるに値するね。😲👏
👨🏻💼 フランスは技術にこだわり、日本は量にこだわった。どちらも賭けに出たようなものだね。
👱🏻♂️ 両者の技は信じられないほどすごい。両国とも1位2位に値するよ。🇫🇷 🤝🇯🇵
👨🏻🍳 残念だけど、作品の大きさだけで評価して、最も洗練された複雑な技を評価しないのは悲しいね。次回は等身大のエッフェル塔を作れば勝てるかもしれない。
👱🏻♀️ フランスとしては柔道で勝ち、寿司でも勝っているのに、日本にパティスリーで負けるなんて。
👨🏻🍳 量も評価の対象だと思うよ。日本の展示の方がはるかに大きいからね。
👩🏻🦱 どちらも信じられないくらいすごい。審査員の判断は難しかったはずね。
👨🏻🍳 最後にこれらは食べられるの?
👱🏻♂️ 日本は派手さと材料の豊富さで勝負してきたね。彼らを祝福したい。
👱♀️ 私はずっと言ってたの。お菓子作りに関して、日本は断然上をいってるって。フランス人たちは私を叩こうとしてたけど、ほら見て🤣🤣🤣😎
👩💼 素晴らしい傑作ですわ。
👨🍳 透明で完璧なガラスのような砂糖細工のニワトリを作ったのはすごいよ!でも日本のは…シーン全体と複数の要素があって、もっとすごいレベルだ。
👨💼 何をやろうとしても、必ずアジア人の方が上手くやってしまうんだよな。
👱♂️ パティシエの皆さん、お疲れ様!👍
👱♂️ フランスは人種差●とイスラム排斥以外では何も1位になれない。
👱♂️ これってお菓子なの?それとも芸術作品?こんなに綺麗だと食べる気にもならないよ。
👱♂️ 日本がマジでマスタークラスの作品を見せてくれたな、すごい!
👱♂️ 日本はお菓子作りでも上をいってる…フランスのお菓子作りでもね。フランス人の得意分野で追い抜かれちゃったよ。
👱♂️ 私たちの分野での彼らの勝利は認めよう。でも彼らのスポーツは私たちがコントロールし続けるさ。
コメントは以上になります。
フランスは、準優勝という結果に悔しさをにじませる声もありましたが、それでも日本の技術と芸術性を認めるコメントが多く見られました。中には、フランスの作品の方が優れていたという意見もありましたが、それでも勝者を称える言葉も多く、誇り高いフランスらしい表現で日本の勝利を受け止める様子が印象的でした。
また、日本の作品については、緻密な造形や文化的要素の取り入れ方が評価される一方で、フランスの作品の洗練さや職人技を支持する声もありました。特に、フランスの氷細工として制作された金色の翼を広げた雄鶏の美しさを称賛する声は多く、日本とフランスそれぞれのスタイルの違いが興味深い議論を生んでいました。さらに、「日本はすでにパティスリーでも世界のトップに立った」と認める声がある一方で、「フランスの菓子作りこそが真の職人技」という意見もあり、競争の激しさを感じさせるコメントが目立ちました。
日本が優勝したことに驚きの声を上げる人もおり、「日本の洋菓子文化はここまで発展していたのか」と新たな視点を持つきっかけになった人も多かったようです。また、「食べられるのか?」という純粋な疑問や、「美しすぎて食べられない」といった感想もあり、今回の大会で披露された作品がいかに芸術的なものであったかが伝わってきます。
日本代表チームの皆さん、本当におめでとうございます。
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